スキルアップの重要性を考える

ナースがスキルアップすると、資格取得につなげることができます。資格を取得できれば、より良い待遇の病院へ転職ができますし、そこでさらなるスキルアップを期待できます。得意分野や興味のある分野が明確なナースなら助産師や専門看護師などの特定の分野に特化した資格の取得がおすすめです。スキルアップによって取得できる資格について紹介していきます。

助産師はお産の手助けをするナースで、病院の産婦人科や助産院などが主な勤務先です。正常分娩であれば医師の指示がなくても行えるため、経験を積んでいき助産院を開業させて独立することもできます。そのため独立を目指して助産師の取得に取り組んでいるナースも多くいます。

専門看護師はより専門性の高い看護サービスの提供を目的としているナースの資格です。看護分野はがん看護、精神看護、老人看護、地域看護、在宅看護、小児看護、感染症看護など、幅広い分野があります。専門看護師は患者さんの疾患だけではなく、人間関係を円滑にするために医療スタッフ間に入ることもあります。専門看護師の資格を取得するためには、5年以上の実務経験を積み、日本看護系大学協議会が指定した大学院を修了しなければなりません。簡単に取得できる資格ではないからこそ、しっかりとしたスキルが身につきます。

認定看護師は専門看護師よりもさらに細分化された分野で、質の高い看護サービスが提供できるナースの資格です。例えばがん看護の分野では、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、乳がん看護、がん放射線治療看護などの細かい分野に分けられています。複数ある看護分野の中でも、さらに細分化された分野で高い技術を持っていることが認められる資格です。

外国語が得意なナースなら、国際看護師や看護ボランティアとして働いてスキルアップもできます。国際看護師として働くのであれば、どのような国に行くかによってスキルアップの方向性が変わってきますので、各国のナースの特徴を調べてみると良いかもしれません。看護ボランティアとして働くのなら、国際看護活動を行っている団体に加盟して働くことになります。どちらも国によって医療設備やインフラの整い方が異なり、地域によっては活動に危険が伴う場合もありますが、そのような環境で培われた看護スキルや意識の高さは帰国後の仕事でも生かすことができるでしょう。

スキルアップのために専門書を読んで勉強するのは素晴らしいことですが、難しい専門用語や耳馴染みのない言葉がどんどん出てきます。それらを理解しようとするだけで時間が過ぎ、結果として勉強が進まないことがあります。難しい専門書を読むことも方法の1つではありますが、これだけにとらわれず、他にもできることがないか探していくことが大切です。